All that glitter is not gold.

それでも、きらきらしたものがすき。

V6のライブに見た、"ショービジネスとしてのアイドル"

※この記事は4月後半に書いたものを加筆修正する形で公開しています※

 

 

"ステイホーム"が言い渡されて以後、ありがたいことに数々の良質なエンタメを消費するのに忙しい。なんならステイホーム前より忙しい。

ライブが中止になってどこの事務所も巨額の損失が発生しているはずなのに、過去の公演をフル尺で公開してくれているアーティストの多いこと。つまみ食いが捗って仕方がない。

そんなわけで今回は、アイドルオタク歴12年のわたしが見たV6さんのライブの所感をつらつらと書いていく。

 

現在、V6さんのライブ映像は2本公開されている。

まずは2017年のツアー「The ONES」


【期間限定】V6 / LIVE TOUR 2017 The ONES

 

そして2011年のツアー「Sexy.Honey.Bunny!


【期間限定】V6 / live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny!

 

アイドル大好き&ライブ大好きなので当然2本フルで観た。ちなみに知ってた曲はThe ONESだと3割くらい、セクバニは8割くらい。それでも充分楽しめたのは、ひとえにV6のライブが"完成された"エンタメであったからではないかと思う。

 

まず全体の印象として、演出へのこだわりの強さが見てとれた。

振付と背景を連携させたり、意識的にメンバーカラーのスポットを使ったり、盛り上がる曲でのレーザーの使い方も非常にかっこいい(特にThe ONES)。セクバニコンの星の形したセンステも「6人」を象徴していてすごくよかった。

列挙した部分に共通する良さは、「個」と「グループ」のバランスだと思う。メンバー一人ひとりの個性を際立たせ輝かせながらも、全員が同じ動き・歌詞を歌う時は一体に見せる演出がされていた。衣装も「靴はそろえるけど、ジャケットの丈は違う」というように個性と統一感を両立させていて、「これがアイドル"グループ"の良さだよな!!」と身震いした。ありがとう。

 

 

どこを観てもとにかく作り込まれてるな~!と感心してしまったのだけれど、6人曲で一番鳥肌が立ったのはThe ONESコンの「刹那的Night」。曲の後半あたり、センステがせりあがって上からは縦長の照明がメンバーを囲むように垂れ下がって、さながら檻のように見える。本当に檻に見立てたように照明を掴むしぐさをしてみせたり、あるいはまったく動かずショーウインドーのマネキンのような振りもあったりと、"見世物"たるアイドルとしてのメタ視点がすごかった。

 

メタ視点といえば、セクバニコンの三宅さんソロ「"悲しいほどに ア・イ・ド・ル"~ガラスの靴~」もインパクトが強い。アイドルオタクは全員歌詞を見てほしい。歌詞に出てくる、アイドルとして表に出す自分と素の自分という対比を表したかのような「両足で色が違う靴」で終始しゃかりきに踊る三宅さんに全てを捧げたくなる。「この瞬間も全て作り物なのでは」という気持ちと「必ずしも"作り物=偽り"というわけじゃない」という気持ちでめちゃめちゃになってしまうので大変おすすめの映像である(おすすめコメントになってない)。

 

そして極め付けはThe ONESコンのカミセン曲「Get Naked」。この曲ではメンバーがリアルタイムで自撮りしている映像が紗幕に大写しになるというトンデモ演出(最高の褒め言葉)が行われている。その間の動きはメンバーにゆだねられているようで、要は「その時見せたい自分の表情を自分で撮る」という「消費される自分」を自覚したムーブがなされているのが大変にしんどい。しかもこの曲は何を隠そうど色気ソングなので、ぜひ周りを気にせずニヤニヤできる環境でご覧ください。

 

 

各メンバーごとの印象も挙げておく。

 

・坂本さん

歌とダンスがめちゃくちゃに上手くてかっこいいのは知ってたんだけど、歌がうますぎて笑えてきてしまった。ふざけた曲でも余すことなく歌唱力をぶっぱしちゃってて素敵。あと足が本当に長い。

 

・長野さん

グルメで美人。というイメージだったのだが、繊細な歌声を聴いて「この人は守られていてほしい…!」と思ってしまった。現にメンバーからめちゃくちゃ誕生日を祝われている様子は愛されている人のそれで、精神的な支えにもなっている存在なのかな、と。

 

・井ノ原さん

あさイチアド街のお兄さんで理想の父親(当社調べ)。声がめちゃくちゃに良く、実は足も長い。あれ?でもMC中は酒が入ってるみたいなテンションで永遠にまくしたてていて、楽しいお兄さん。ギャップでバグが起きてしまう。

 

・森田さん

全方位「かっこいい」の塊であり、「かっこいい」の天才。かと思いきや甘々ボイスをお持ち。ダンスでの拍の取り方が独特で、セクバニコンのソロが圧巻だった。帽子をかぶり直すだけであれだけの色気が出るのはなんなんですか?(なんなんですか?)

 

・三宅さん

頭からつま先までアイドル。アンコールやMCで大はしゃぎする姿は全身が「かわいい」をまとっていた。でもかっこいいもできるし、ファンとやり取りができなかったから手話を習い始めたなんてめちゃくちゃマジメなところがあるのも知ってるし、アイドルとして信頼できる人。ザ・アイドルな方が大好きなので、うちわを持つなら「健」だな~。

 

・岡田さん

俳優業の方がよく知ってたので(SPシリーズ好きです)、おしゃべりなのがまず意外だった。あと体幹があるからなのか、ダンスの安定感がすごい。声も適度に甘めで「これは岡田さん!」とわかりやすく、アイドル歌唱には結構向いてるなって思った。

 

-----以上が4月時点での執筆部分-----

 

 

めっちゃ上から目線になっており、すみませんという気持ち……。

しかしV6さんのライブが極上のエンタメであることは疑いようのない事実なので!改めて公開ありがとう!という言葉でこの記事を締めたいと思います。

 

(なお6/24現在Snow Manさんの動画を無限ループしており、また沼記事を更新する予感……やはりジャニーズの沼は深い)